続 会陰ヘルニア
おかげさまで、会陰ヘルニアの手術について
遠方からのお問い合わせを多くいただいてます
当院の術式は、「閉鎖孔を利用したPPメッシュ法+巾着縫合法による
直腸縫縮術」になります
そこでよくある質問です
(1)どのような手順で来院したらよいか?
遠方からお越しの飼い主様は、初診時と退院時だけの2回で済むよう
手術をして抜糸するまでの期間、およそ10日〜2週間ていどお預かりしています
また血液検査で病気がみつかり、手術をおすすめできない場合もあるため、
かかりつけの病院さんで あらかじめ血液検査をお勧めいたします
手術ご希望の方は、ご予約のお電話をお願いいたします
(2)術後経過や合併症は?
会陰ヘルニアは現在まで33例手術しております。
ヘルニアの再発は、ほぼ0%です
ただ特殊な例として左右両側だけでなく、
肛門直下からとびだしたヘルニアが2例いました
つまり、ヘルニアでとびだした場所が3カ所も!
この場合PPメッシュ法は、やや変法になります。肛門直下でメッシュをクロスさせて
第1-2尾椎間で固定します。この際に尿道をきつく締めないよう注意です
また33例中3例は、術後もしぶりがなかなか改善しないケースに直面いたしました
ただ再度の縫縮術でよくなることが多いです
(肛門直下の6時方向も巾着縫合して直腸縫縮するのですが、左右に比べ縫縮した
直腸が伸びやすいことに原因があるかと思います)
あと2年後にPPメッシュの異物反応をおこした子が33例中2例です。おしりに
小さな穴があいた程度ですみ、薬で改善しております
(3)費用はどれくらい?
一般的な手術の倍ぐらいとなっております。詳しくは病院までお問い合わせください
会陰ヘルニアのPPメッシュ法は、かれこれ10年ぐらいになりますが、すこしづつ術式も
改良を重ねてきました。当初は、手術も3時間以上かかっていましたが、
今は90分くらいに短縮できるようになりました
しかし、これでもまだ完成形ではないのかもしれません
今後もよりよい成果が得られるよう努力です